接続工事の技術(Ⅱ)

ISDN基本ユーザ・網インタフェース

給電電圧

  • レイヤ1停止状態で測定したDSUの端末機器側インタフェースのT線-R線間の給電電圧35V,40Vは、TTC標準で要求される電圧規格値の範囲内である
  • DSUからTEへの給電電圧は、DSU出力が34~42VTE出力が32~42Vである
  • DSUから端末機器までのバス配線におけるTA/TBの配線極性を確認する方法には、テスタの直流電圧測定機能を用いる方法がある。
  • バス配線において、DSUから最も遠い部分には、信号伝送に用いられるTA-TB間、RA-RB間のそれぞれに100Ω±5%の終端抵抗を内蔵したモジュラジャックを取り付ける必要がある。

ポイント・ツー・マルチポイント構成

  • 延長受動バス配線構成では、線路の途中に信号の増幅や再生などを行う能動素子を取り付けることはできない
  • 延長受動バス配線では、NTから離れた場所に複数のTEを収納する配線構成であり、TE相互間の最大配線長は25~50m
  • 短距離受動バス配線構成では、1対のインタフェース線における配線極性は、全TE間で同一とすることが必要で、反転してはいけない
  • バス配線上に2台のTAが接続され、各TAにはアナログ端末がそれぞれ2台ずつ接続されている場合、さらにバス配線上に追加して接続可能なISDN専用端末は、最大6台である
  • 短距離受動バス配線では、一つのバス配線に対して、最大8台まで端末を接続することができる
  • 短距離受動バス配線は、バス上の任意の場所にTEを接続することができる配線構成であり、NTとNTから一番遠いTEとの距離となる最大配線長は100~200mの範囲内に収納
  • 短距離受動バス配線構成では、線路の終端に100Ω±5%の終端抵抗を取り付ける
  • 端末機器(TE)の接続用ジャック(MJ)とTE間を接続する接続コードの長さは原則10m以内
  • TEをケーブルに接続するためのジャック(MJ)は直接ケーブルに取り付けるか、長さ1m以内のスタプを介して取り付ける

バス配線

  • RJ-45のモジュラジャックが使用されるが、端子配置では、4,5番端子がDSU側での送信端子(端末機器側での受信端子)として使用される
  • DSUから端末機器までのバス配線におけるTA/TBの配線極性を確認する方法には、テスタの直流電圧測定機能を用いる方法がある
  • 100Ωの終端抵抗を内蔵したモジュラジャックを取り付ける

バス配線の正常性確認

  • DSUに接続されていた側から送信線(TA-TB間)の終端抵抗値を測定したところ25Ωであった。このことから送信線には終端抵抗付きモジュラジャックが4個取り付けられていると判断できる

配線構成

  • 保安器からDSU間は2線式、DSUからTAを間は4線式、TAからアナログ電話機間は2線式
  • 接続用ジャック(MJ)と端末装置(TE)との間には、最長25mまでの長さの延長接続コードの使用が可能である
  • NTとTE間の線路(配線とコード)の総合減衰量は、96kHzにおいて6dBを超えてはならないとされている
  • NTとTEとの間の最長配線距離は、TTC標準で1000メートル程度とされている
  • 送信線と受信線には、3~6番の四つの端子が使用される
  • ファントムモードの給電には、3~6番の四つの端子が使用される


短距離受動バス配線工事

  • 低インピーダンス経路で100mまで高インピーダンス経路で200mまでの経路長となり、任意の点にTEを接続できる
  • TEをバス配線に接続するには、10m以内の接続コードを用いる

故障切り分け

  • ループバック2試験でのループバック2の折り返し点は、DSUの設備内にある
  • 電気通信事業者側からの静電容量試験による切り分け点は、DSU設備内にある

雷サージ対策

  • 雷防護アダプタ、保安器及び通信装置は、個別に接地しないで、連接して接地する
  • 通信装置の屋外通信線側と電源側に、それぞれ避雷素子を組み込んで、避雷素子の接地端子どうしを接続する
  • 通信装置の屋外通信線側又は電源側のいずれか一方に、雷対策を施した絶縁トランスを挿入する
  • できるだけ同一場所のコンセントを使用する

工事試験

  • DSUの端末装置側端子で、T線とRセントの間の給電電圧値を測定したところ、直流35Vであった。この値は規定値を満足している
  • DSUの端末装置側端子で、送信線(TA-TB間)の終端抵抗を測定したところ、105Ωであった。この値は規定値を満足している

水平配線の規格

  • チャネルの物理長は、100mを超えてはならない。また水平配線ケーブルの物理長は90mを超えてはならない
  • 複数利用者通信アウトレットが使用される場合には、ワークエリアコードの長さは、20mを超えてはならない
  • 分岐点は、フロア配線盤から少なくとも15m以上離れた位置に置かなければならない

光ケーブルの配線設備

  • 金属ダクトに収める電線の断面積の総和は、ダクト内部断面積の20%以下、電光サイン装置、出退表示灯そのたこれらに類する装置又は制御回路などの配線のみを収める場合は、50%以下であること

光ファイバの接続に光コネクタを使用したときの挿入損失を測定する試験方法

構成 試験方法
光ファイバ対光ファイバ(光受動部品) カットバック
光ファイバ対光ファイバ(融着または現場取付形光コネクタ) 挿入(A)
光ファイバ対プラグ カットバック
片端プラグ 挿入(B)
プラグ対プラグ(光接続コード) 挿入法(C)
※その他は挿入(C)

光ファイバ心線融着接続方法

  • 融着接続の準備として、光ファイバのクラッドの表面に傷をつけないように、被覆材を完全に取り除き、光ファイバを光軸に対し90°の角度で切断する
  • 電極間放電又はその他の方法によって、光ファイバの端面を溶かして接続する。融着接続部のスクリーニング試験を経た光ファイバ接続部に、光学的な劣化、外傷や大きな残留応力などの機械的な劣化が生じない方法で補強を施す。

ビルディング内光配線システム

横系配線収納法式

  • 横系の配線収納は床スラブ上、床スラブ内または天井内のどれかを利用するが、床スラブ上の配線としては、アンダーカーペット方式、フリーアクセス方式、又は簡易床二重床方式のどれかを採用する
  • 床スラブ内の配線方式のうち電線管方式は、配線取り出し口は固定され、他の方式と比較して、配線収納容量は小さいが、費用が安い

配線盤

  • ジャンパ接続は、両端光コネクタ付き光コードを使用し、容易に接続変更を可能とする工法の接続方法であり、両側のケーブルをコネクタ接続とし、その間を両端光コネクタ付き光コードで接続する形態である

布設工事

  • ケーブルの種類によっては、傾斜及び垂直ラックでは、長さ40m以上の場合、ケーブル自重によるシース及びケーブルコアのズレが生じないよう、許容曲げ半径以上の円形固定方法などにより中間留めを行う必要がある
  • 光ケーブルの水平ラック上での固定は、5m以下の間隔で、垂直ラック上での固定は、3m以下の間隔でケーブルしばりひもなどで固定する


セルラダクト

  • 建物の床型枠材として用いられる波形デッキプレートの溝の部分を、カバープレートで閉鎖して配線用ダクトとして使用する配線収納方式である
  • 配線引き出し孔が大きく、配線は容易である

  • 最終更新:2015-11-17 11:57:54

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード